データの収集と標本調査 No.15統計検定®2級 対策の練習問題(非公式・オリジナル)

難易度:標準 知識問題

ある大学の研究者が、新しいオンライン学習教材によって数学の成績が上がるかどうかを調べたいと考えている。次の記述 I〜III について考える。

I. 研究への参加を申し出た学生を無作為に 2 群に分け、一方の群だけに新しい教材を使わせて成績を比較すれば、参加した学生について、教材の効果を因果的に評価しやすくなる。

II. 全国の大学生から無作為抽出した学生について、新しい教材を自分の判断で使った学生と使わなかった学生の成績を比べれば、標本が無作為抽出で得られているので、教材の効果を因果的に評価できる。

III. 参加を申し出た学生を無作為に 2 群に分けた実験の結果は、群への割り付けが無作為なので、そのまま全国の大学生全体にあてはめることができる。

記述 I〜III の正誤の組合せとして正しいものを、次の 1〜5 のうちから一つ選べ。

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正解:1

無作為抽出と無作為割り付け(無作為化)は役割が異なる。

  • I:正しい。無作為割り付けにより、学習意欲などの既知・未知の要因が両群で平均的にそろうので、群間の差を教材の効果とみなしやすくなる。
  • II:誤り。無作為抽出は標本が母集団を代表するために役立つが、教材を使うかどうかは学生自身が選んでいる(観察研究)ので、意欲の高い学生ほど教材を使うといった交絡のおそれが残る。
  • III:誤り。無作為割り付けは群間の比較の妥当性を保証するが、参加者は自分から申し出た学生であり母集団から無作為に抽出されていないので、結果をそのまま全国の大学生全体に一般化できるとはいえない。

よって I のみが正しい。

誤答の選択肢について

  • 3 II は誤り。無作為抽出をしても、教材を使うかどうかを本人が選んでいれば交絡は取り除けません。
  • 4 III は誤り。無作為割り付けは母集団への一般化を保証しません。

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