データの収集と標本調査 No.5統計検定®2級 対策の練習問題(非公式・オリジナル)

難易度:難 知識問題

ある企業の健康管理部門が社員の健診データを調べたところ、自転車で通勤している社員は、自動車で通勤している社員に比べて平均血圧が低く、その差は統計的に有意であった。通勤手段は社員が自分で選んだものである。この結果の解釈や、因果関係を調べる方法に関する記述として最も適切なものを、次の 1〜5 のうちから一つ選べ。

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正解:2

通勤手段は社員が自分で選んでいるため、もともと若い・体力がある・健康意識が高いといった人が自転車通勤を選んでいる可能性がある。これらは通勤手段とも血圧とも関係する交絡因子になりうるので、この観察研究だけから因果関係は結論できない。

処理(通勤手段)を研究者が無作為に割り付ける実験を行えば、既知の要因だけでなく未知の要因も両群で確率的に(平均的に)そろうので、群間差を処理の効果と解釈しやすくなる。よって 2 が適切である。

なお、無作為抽出は標本が母集団を代表するための手続きであり、無作為割り付けとは役割が異なる点に注意する。

誤答の選択肢について

  • 1 統計的有意性は偶然では説明しにくい関連があることを示すだけで、交絡による関連と因果関係を区別しない。
  • 3 無作為抽出は母集団の代表性を確保するものであり、通勤手段を本人が選んでいる以上、交絡は残る。
  • 4 層別は層に用いた変数(年齢)の影響を調整できるだけで、測定していない未知の要因は調整できない。
  • 5 観察研究でも関連の有無は評価できる。問題になるのは、その関連を因果関係と解釈できるかどうかである。

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